オウム世代のオウム観

最近読んで共感したブログ記事をご紹介します。

「PSYCHO-PASS サイコパス」と比喩
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2016/06/psycho-pass-292.html

この記事に書かれているオウム事件の理解、短い文章によくまとめられて核心をついているなあ、と感心しました。オウムにいた私もfinalvent氏と同じ理解です。

私がfinalvent氏の「極東ブログ」を読むようになったのは、何年か前に過去記事のなかに私の発言が間接的に取り上げられているのを見つけたことがきっかけでした。

あの時代、サリン事件の頃
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2006/03/post_3708.html


「あー、懐かしい、このインタビューを受けたのは私だわー」
事件後すぐ、オウムにはさまざまなメディアが取材に訪れました。そのなかで女性の出家修行者にインタビューしたいという取材申し込みがあって、上祐氏から女性サマナ数人に取材を受けるよう依頼がありました。当時、私は広報部で上祐氏の部下でしたから、上長の指示だという感覚でインタビューを受けた記憶があります。このインタビューのことはすっかり忘れていたのですが、オウムをやめてからインターネットでオウムについて調べているときに、finalvent氏のこの記事を見つけました。
「フェミニズムは何も答えてくれなかった―」というのは私のインタビューからとったものだと思います。(ほかの女性サマナはフェミニズムの話はしなかった)。タイトルだけ読むと、フェミニズムに見出せなかった答えをオウムに求めた元フェミニストというイメージになると思います。でも、事実は違います。私はオウムに入る前、どんな主義主張にも傾倒したことはありませんでした。大学は福祉系で、陰で「アカ大学」と呼ばれるほどいわゆる「民主的」な教授や学生がいました。同級生から「赤旗、日曜版でいいからとってくれ」と頼まれることもありましたが、ノンポリの私はスルーしていました。信頼していたゼミの担当教授が共産党員だったこと、大学の親友が「日曜版」の購読者だったことで、私は民主的と呼ばれる人がどんな考え方をするのか身近に知っていました。そして、大学を卒業して社会人になってから知り合った友人が自称フェミニストでした。私は彼女からベティ・フリーダンやその他のフェミニストの本を勧められて読んでいました。インタビューを受けたとき、そのインタビュアーが書いた高群逸枝についての著書を読んでいることを話すと、とても驚かれたのを覚えています。オウムというカルト教団と共産主義ならなんとか接点を見出せそうですが、フェミニズムとなるとかなり難しいでしょうね。
というわけで、オウムに入る前に私が身近に接していたのは左翼思想とフェミニズムだったのですが、どちらもどこかしっくりきませんでした。じゃあ、オウムがしっくりきたのかといわれると、それもぜんぜん違うんですけどね…輪廻転生とか欲六界を信じている人たちとこんなに長くおつき合いして、そこに自分も染まっていくことになろうとは、正直夢にも思いませんでしたよ…。


2016年06月12日

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コメント

フェミニズムとオウム

>フェミニズムに見出せなかった答えをオウムに求めた元フェミニストというイメージになると思います。

フェミニズムっていうと、女性の権利拡大だとかいうことをテーマにした運動ですか?浅薄な理解ですみません。とは言え、自分の印象ではオウムは女性のパワーが強い団体でした。ケイマ正大師、サクラー正悟師を始めとした女性幹部の活躍なくして、あのオウム真理教教団は無かったように思えます。懐かしくも思い出すと寂しくなる思い出ではあります。
  • | 2016-06-12 | 匿名 URL [ 編集 ]

Re: フェミニズムとオウム

> フェミニズムっていうと、女性の権利拡大だとかいうことをテーマにした運動ですか?浅薄な理解ですみません。とは言え、自分の印象ではオウムは女性のパワーが強い団体でした。ケイマ正大師、サクラー正悟師を始めとした女性幹部の活躍なくして、あのオウム真理教教団は無かったように思えます。懐かしくも思い出すと寂しくなる思い出ではあります。

匿名さんがおっしゃるように、オウムにおける女性修行者の活躍は一つの大きなテーマになりますね。事件を考えるとき、私は「あれは本当に、男たちのヴァジラヤーナだったよねえ…」とため息が出ることがあります。女性サマナはヴァジラヤーナには本質的に関与していませんでした。
女性修行者については今後記事を書きたいと思います。





  • | 2016-06-13 | 元TD URL [ 編集 ]

Re:Re: フェミニズムとオウム

まぁ、教団には、フェミニズムパワーがそれなりに有ったのかな、と。あの当時のことですから。

今後の記事に期待しています。よろしくどうぞ。
  • | 2016-06-14 | 匿名 URL [ 編集 ]

No title

オウムでは、本当の意味で、男女平等だったと思う。
女性と男性を比べた場合、女性はカルマ(業)が悪いと、仏典を引用して説明されていましたが、男女というカルマだけではなく、すべてのカルマにおける平等が基本的に実践されていたので、女だからを含めて、何々だからという理由で差別されることがありませんでした。
そういうカルマを超えるために、それぞれが限界で修行することがよしとされ、実践されていた、まことに稀有な団体でしたね。
  • | 2016-06-15 | U URL [ 編集 ]
      

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