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#06.核時代のグル

先日、ひさしぶりに友人につき合って『風の谷のナウシカ』を観ました。ナウシカには「オーム」(王蟲)という巨大な甲虫と、「毒ガス」を発生させる森「腐海」が出てきます。オームは人間にとって恐ろしい怪物ですが、「火の七日間」と呼ばれる最終戦争によって汚れてしまった地球を浄化する腐海の王のような存在です。
核戦争後の地球が舞台ともいわれる『風の谷のナウシカ』が公開されたのは1984年、このような物語が生まれる背景には、第二次世界大戦後のアメリカとソ連の冷戦体制ではじまった核軍拡競争の結果、核兵器による最終戦争が現実的になっていたことがあります。欧州でも核戦争をテーマにした『風が吹くとき』という漫画がベストセラーになり、1986年に映画化されています。核の平和利用であったはずの原子力発電も、スリーマイル島原発事故、チェルノブイリ原発事故による深刻な放射能汚染を引き起こし、核による地球規模の危機が世界に暗い影を落としました。「オウム」が発足したのは1984年、ナウシカが公開されたまさに『1Q84』年でした。(1)

麻原彰晃を「核時代のグル」という人もいます(2)。麻原彰晃はクンダリニーの覚醒のことを「原爆覚醒」(3)と表現していますが、インドで行われた核実験もクンダリニーの別名である「シャクティ」を使って、「シャクティ計画」(4)と命名されていますから、どちらもクンダリニーという霊的エネルギーを原子爆弾、すなわち核エネルギーと似たようなところがあると見なしているのでしょう。
麻原彰晃が「最終解脱」を宣言して救済者の自覚を強めていくのは、1986年チェルノブイリ爆発のすぐ後のことでした。クンダリニーの覚醒による解脱と、核戦争(ハルマゲドン)からの人類救済を説くグルに、多くの人が共鳴したのです。

核の時代とオウムの出来事を対照する簡単な年表を示しておきます。

オウムと核についての年表

(1)『1Q84』は村上春樹の長編小説。地下鉄サリン事件の影響を受けた作品といわれている。ジョージ・オーウェルの近未来小説『1984年』のタイトルからつけたもの。『風の谷のナウシカ』とオウムの類似性はよく指摘される。
(2)イマーゴ1995年8月臨時増刊号 総特集『オウム真理教の深層』「わが隣人麻原彰晃」永沢哲。
(3)麻原彰晃著『原爆覚醒』(オウム出版)は、シャクティーパットによるクンダリニー覚醒体験を中心に書かれている。
(4)1972年に行われたインド最初の核実験は「微笑むブッダ(Smiling Buddha)」というコードネームだった。1998年に行われた五回にわたる核実験は「シャクティ作戦」と呼ばれている。
(5)1945年初めての核実験が行われて以降、冷戦期にアメリカ合衆国・ソ連を中心に約2000回もの核実験が行われた。
(6)1989年世界は大きく転換した。オウムもこの年から転換していく。選挙の敗退がオウムの武装化の原因ともいわれるが、時代そのものが転換している動きと同期しているように思われる。



2016年02月19日

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コメント

オウムとイデオン

アニメの話と関連して……

グルは、「宇宙戦艦ヤマト」がお好きだった

という事を、知らないサマナは、おそらくいないであろう。

しかし、

「オウムは『イデオン』に似ている」

と、グルがおっしゃっていたことを知る出家修行者は、おそらく今の教団には一人も居ないのではないだろうか……。


「イデオン」というのは「伝説巨人イデオン」というタイトルの、今から30年以上前に放映されていたアニメである。

内容的には、よくある「地球人と宇宙人がロボットで闘う宇宙戦争モノ」であるが、この物語に特徴的なのは「イデ」と呼ばれる、神のような、意思を持ったエネルギー体のようなものが登場することだ。

そして、この「イデ」は、いろいろなかたちで地球人と異星人とに干渉し、わざわざバッドタイミングで両者を巡り合わせて戦争を勃発させ、さらに煽りまくる――といったかんじで、意図的に両者の「憎しみ」が増大するようなシチュエーションを作り出すのである。

だがその一方で、「イデ」は、その憎み合う両者を「和合」させようとする者に対しては、守護を与える。

例えば、登場人物の一人に、カララという異星人がいる。

この女性は、司令官の娘でありながら、地球と異星人との仲を取り持とうと努力した人物なのだが、その彼女に対してイデは守護を与え、絶対に死ぬような場面でも彼女だけは守られる、といったことが起こる。
(乗っていた小型宇宙船が攻撃を受け、撃墜されても光に包まれて無傷とか)

ところが、後にこの女性は、地球人の男性と恋仲になり、お腹に子供を宿すのだが……姉から銃を向けられた際(このとき、父や姉から裏切り者として命を狙われていた)「自分は、お腹の子供を守るために姉をころす」と宣言し、……その瞬間、イデの守護は消え(和合の心を捨て、「対立」したからであろう)、そして、劇中に登場する女性の中では2番目くらいに、惨たらしい死に方をするのである。
(1番目は、「発動篇」冒頭で、首がちょん切れて宙を舞った彼女かな)



そして地球人と異星人の戦いは激しさを増し、「イデの手のひら」の上でもてあそばれるかのごとくに破滅へとひた走って行く。


ラストは超兵器によって敵も味方も全員死亡するのだが、魂となった段階で皆エゴから解放され、互いを認め、理解できるようになり、新たな生命として生まれ変わる。


要するに、イデオンとは

「イデの意思するとおりに「KOROしあい(←FC2ではNGワードらしい)」、イデの意思したとおりの新しい生命体に生まれ変わる」

という物語なのである。


さて、アニメから教団の話に戻るが、本当に「オウムはイデオンに似ている」ならば――教団はこれまでも多くの「対立・戦い」を繰り返してきたわけだが、――今後も「対立・戦い」を繰り返すならば、果てに破滅に至るのかもしれない。

「イデオン」では全滅した後で、魂は新しい生命に生まれ変わっていった。

が、教団の人間が、もし「対立」の中で邪悪心という煩悩を「喜貪」していたら、死後の行き先は地獄だろう。

(案外、それ自体グルの意思、グルのワナかもしれないが……「失敗させてこりさせる」というのはグルの常套手段だから)

まあ、そうならないためにも、せめて「心」においては、慈悲の実践をしてほしいものである。

  • | 2016-02-19 | 黄帝 URL [ 編集 ]

アニメ

>クンダリニーの覚醒による解脱と、核戦争(ハルマゲドン)からの人類救済を説くグルに、多くの人が共鳴したのです。

自分もそのひとりであったと思います。ただ、まったくアニメ好きではなかったので、後年オウム教団の信者分析において語られているようなアニメの影響は、ほぼ無いと思います。ヤマトやガンダムもほとんど知りません。ナウシカも見ていません。オウムのアニメ班で製作していたビデオは見たことがあります。
  • | 2016-02-20 | 匿名 URL [ 編集 ]

Re: アニメ

>後年オウム教団の信者分析において語られているようなアニメの影響は、ほぼ無いと思います。ヤマトやガンダムもほとんど知りません。

それは私も同じです。ナウシカだけ友人にすすめられて仕方なく観て、アニメを軽く見ていたことを反省しましたが、他のアニメはぜんぜん知りません。



  • | 2016-02-20 | 元TD URL [ 編集 ]

Re: オウムとイデオン

> グルは、「宇宙戦艦ヤマト」がお好きだった
> という事を、知らないサマナは、おそらくいないであろう。

そうなんですか?
「宇宙戦艦ヤマト」観ていたの?
弟子からストーリーを聞いていただけかなと思っていましたが…。
たしかにヤマトの替え歌はありましたけど。。
  • | 2016-02-20 | 元TD URL [ 編集 ]

アニメその2

アニメも表現の一つですから、ピンキリでしょうね。手塚作品(虫プロ)、東映動画などは小さい頃に見てました。

宇宙戦艦ヤマト的な発想が、オウムを産み育てたという見方が世間にある様ですが、当たらずといえども遠からずという訳ですかね。そこら辺の経緯を自分は全然知りませんでした。情報に疎かっただけかもしれません。
  • | 2016-02-20 | 匿名 URL [ 編集 ]
      

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